知識を広めよう
「補聴器」について(2ページ目)
3.高い補聴器は良い補聴器?
補聴器の価格は、メーカーやタイプによってかなり差があります。1台4万円程度のものから、高いものでは1台30万円を超すものもあります。お子さんのお耳に着けるものですから、良いものを着けてあげたいですね。では、値段の高いものが良いものなのかというと、補聴器の場合はそうではありません。補聴器は、聴力と年齢などで選ぶことが必要です。
それと、私どもには全国からお子さんがいらっしゃいますので、お家(地域)に帰ったときにメンテナンスを受けやすいメーカーのものということも考えます。運動量の多いお子さんは、汗をかきやすいですから、故障の少ないことも考慮したい点です。
高ければ良いということはまったくありませんので、言語聴覚士とよくご相談を。
「今使っている補聴器、この子に合っているのかしら?」とご心配なお母さまには、補聴器の評価やフィッティング(聴力に合わせる調整)も致しますので、メールでご連絡ください。おいでになる際には「オージオグラム」(聴力検査の結果)をお持ちください。
4.補聴器のフィッティングってなに?
「フィッティング」とは、聴力に合った音が出るように補聴器の調整をすることです。「補聴器調整」ということばもよく使われますが、同じことです。
どのぐらいの聴力だったらどの程度の音を補聴器から出るようにするかという基準が決められています。一つは、普通の声や音が入ったときに、どのぐらい音を大きくするかという基準。これをGain(ゲイン)といいます。もうひとつは、MOP(エムオーピー)というもので、音を最大どのぐらいのレベルにするか、という基準です。
私たちは、普通、60〜70dB程度の大きさの声を出しています。Gainを30dBに設定すると、60dBの声が90dBになって聞こえるわけです。
70dBの声は100dBに。
80dBの音は110dBに。
90dBの音は120dBに…。
というふうにどんどん音を大きくしてしまうと、周りがざわついてきたときに「うるさーい」ということになります。あまり大きな音を聞くのは、お耳のためにもよくないことです。ですので、音が110dBまできたら、それ以上は大きくしない、という基準を決めておくのです。
この二つの基準は、国際的に決められていることで、聴力によって異なります。
聴力が70dB以下の方は、Gainは聴力の半分程度、MOPは100〜110dB。
聴力が80dBの方は、Gainは聴力の半分程度、MOPは120dB程度。
聴力が90dBの方は、Gainは聴力の半分程度、MOPは125dB程度。
聴力が100dB以上の方は、Gainは45〜50dB、MOPは130dB。
この程度に合わせてもらってお使いになるのが良いでしょう。フィッティングはお母さんにはできませんので、必ず専門家にお願いしてください。
5.いろいろな補聴器
こんな特徴のある補聴器もあります。
ここでご紹介する補聴器は、実際に私たちの研究所で使っているもので、確実にお勧めできるものです。
(1)FM補聴器
保育園・幼稚園や普通学級で、先生の話がよく聞こえるようにするための補聴器です。お子さんは耳掛型の補聴器(FM波を受信するための短いアンテナ付き)を着けます。先生が、FMの発信機(20cm程度の長さの首に掛けるマイク)を着けます。補聴器には、周りのお友達の声や音が入るのと同時に、先生の声が直接入ります。インテグレーションしているお子さんにお勧めです。福祉法の基準になっているので、購入の際にほぼ全額支給されます。
(2)防水型補聴器
リオンの出している小型補聴器です。プール授業やお風呂のとき、着けたままでも大丈夫。お水にもぐっているときは聞こえなくなるので、プールサイドで先生の説明を聞いて、プールにじゃぼんと入るときにはずして先生に渡すようにお勧めしています。お子さんや先生の手がぬれていても大丈夫。とっても汗っかきで、秋口になると必ず補聴器を修理に出すようなお子さんにもお勧めです。1機種しかなくて、本当は80dB程度までのお子さん向きに作られていますが、それより高度なお子さんでも、「ないよりはずっと良い」ということで使っていることも。
6.補聴器をかわいく使って!
小さいお子さんが使う補聴器ですから、かわいくしてあげましょう。こちらでは、こんなかわいい補聴器グッズをご用意しています。
(1)キッズクリップ(630円)
耳掛型の補聴器を落としてしまわないように、洋服にとめておくクリップです。補聴器と洋服をつないでいる黄色いゴムの部分と、洋服に「ぱっちん」とはめるクリップが付いています。クリップは、黄色くて犬の模様付き。ホナックというメーカーが「キッズセット」として作っているものです。
(2)箱型補聴器用ポケット
箱型の補聴器を入れて胸につけておく、エプロンのような形のポケットです。
型紙のみ…300円
ポケット・キット(ポケット1つ分の材料)…1000円
ポケット…2000円(頼まれてから作るので、少々お時間がかかります)
(3)ベビー型補聴器用ポケット
ベビー型補聴器を入れて洋服にとめておくポケットです。青とピンクのお好きなほうをお選びください。フェルト製、1つ700円。
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