前庭水管拡大症 Large vestibular aqueduct
syndromeは一種の内耳奇形であり、内リンパ嚢と前庭水管の拡大を特徴とします。CT、MRIなど画像診断が先天性難聴児の画像診断に用いられるようになってから発見頻度は増え、内耳奇形の中でも最も頻度の高い奇形であるとされています.
難聴と同時に甲状腺が腫れる場合もあります.原因はPDSという遺伝子変異によることが確認されています.
補聴器による難聴の悪化?と考えられたお子さんでも実はCTを撮ってみたら,この病気があったなどという報告例もたくさんあります.ですから可能性があるお子さんは病院でCTを撮ってもらったほうが良いでしょう.
症状は,小児期に発症して、時に頭部の外傷を契機として、めまい発作を反復しながら次第に進行します.
内耳障害の機序としては,拡大した前庭水管を通じて脳圧が内耳に伝わり、内耳の症状を誘発するものと考えられます。悪化に頭部外傷が契機となることはこれを裏付けています。
ステロイドの治療が必要な場合もあります.
予防としては、可及的に頭部の外傷を避けること、回転運動の多いスポーツは避けること、めまい発作時には頭部を挙上して休むことなどの生活上の注意が必要です。
運動として大丈夫なもの,避けたほうがいいものは次のとおりです.
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直径5〜6mぐらいの円を描いて走る ⇒ OK
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はやいスピードでの「かごめかごめ」 ⇒ OK
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スキップ ⇒ OK
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片足けんけん ⇒ OK
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その場でのジャンプ ⇒ OK
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ディズニーランドにあるダンボの乗り物
(長い棒の先についているダンボの中に乗って、その棒が上下しながらゆっくり回転する乗り物) ⇒ OK
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ジェットコースター ⇒ 不可
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遊園地のメリーゴーランド ⇒ 不可
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逆立ち ⇒ 不可
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鉄棒での前まわり・逆上がり ⇒ 不可
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騎馬戦 ⇒不可(落ちると頭部打撲するので最も不可です)
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虎の門病院
耳鼻咽喉科・聴覚センター
部長 熊川孝三